anoxia

北鎌倉/音楽/美術

11/30 痕跡と祭壇

2018年の秋口に、『上池袋anoxia』という自宅で運営しているスペースを通して知り合った方から栃木県足利市で開催されるパフォーマンス公演の情報を教えていただきました。私は栃木県佐野市に実家があり栃木県立足利高校に通っていたので、足利はとても馴染みのある土地であり、同時に「足利」と「芸術」があまり繋がらなくて驚きました。そのあといろいろ調べていき、2019年の6月に足利で開催されていた複数の展覧会を拝見しに足利を訪れました。そこで出会ったある作品に私は心の底から感動しました。

音楽とは何だろうという事を私はずっと考えているのですが、つまるところ生命への敬意や感謝であり、演奏とは祈りそのものであるとしか考えられません。音楽の周囲には膨大な余剰物が付着しており、その一つ一つを剥ぎ取っていってようやく私にも当たり前のことが実感できるようになりました。もちろんこれは音楽に限らず芸術全般に言えることだと思います。

物事はすべてが関係し合っています。無関係なことや世界から切り離されていることなどないはずだし、物質世界の範疇だけで収まることでもない。どこまでも途方も無い物事なので全体を見つめようとすることは難しいですが、「いま・ここ」という極小の一点であれば触れられるかもしれない。触れたいと願う気持ちを祈りとも呼ぶのではないでしょうか。

私にとって足利や佐野の地は、私という人間の根幹に直結しています。そこで演奏をするということ。途方もない存在と対面するということ。

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11月30日(土)
『痕跡と祭壇』
@栃木県足利市  茂右衛門蔵
open/start  13:00/13:30
入場無料


出演
加藤裕士


アクセス
東武伊勢崎線(特急りょうもう)  足利市駅より徒歩12分
JR両毛線  足利駅より徒歩14分


栃木県足利市大門通2371−1

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