anoxia

北鎌倉/音楽/美術

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音楽を作ったり生み出すという言い方に少し違和感があります。 僕にとっては、音楽を現すという言い方がしっくりします。 なぜなら、音楽はいつでもそこにあり、 人が意識しようがしまいが関係なく、 演奏によってはじめて姿が朧げに見える(気がする) 存在だと考えているからです。場に音楽を招き、 息遣いを体感すること。 それは本質的に祈りや祝祭などに結びついています。 営みのなかで常に存在している何かとの接触です。

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何気なく過ぎ去ってしまう物事をできるだけしっかりじっくりと見 つめたいと思っています。 音楽はそれ以外に特に何もいらないのかもしれません。 時間の経過や空間の移動は錯覚を起こさせやすく、 実は何も過ぎ去っていないし、 かといって同じ形のままそこに留まるわけでもなく、 そもそも形という概念は人間の認識のための道具にすぎないのだと 突きつけられる瞬間を望んでいます。 見つめることは理解することではなくその逆であり、 物事は決して人間の所有物ではありません。 そもそも自分の所有物など存在するのでしょうか。 何も持っていない個体が、何かを欲しがるのではなく、 ただそこに在り続ける。 自分とは別であり同時に同一の個体の連なりが世界を満たしていま す。世界は個体の集合体であることを大切にしたいです。

3/23

3月23日(水)
@銀座 奥野ビル306号室
(room306project.tokyo)
open 18:30 start 19:00
1000円

出演
加藤裕士

※演奏中も換気のため窓と出入り口を開放します
※会場にはアルコール消毒液がございますのでご入場の際に消毒のご協力をよろしくお願いいたしますf:id:anoxia2018:20220302225113j:image